スキンケアの物理的刺激で肌がチリチリ炎症を起こす

診察室を訪れる忠者さんの顔を見ると、誤ったスキンケアのせいで、肌を傷めている人が少なくありません。

非常に多いのが、肌のこすりすぎによるもやもやしたシミ。

頬骨の高い部分を強くこするクセのある人にできやすいものです。

コットンなどでパタパタたたくクセのある人は、赤ら顔になりやすく、毛細血管が赤く浮き出てくることもあります。

拭き取りタイプのクレンジングを使用している人は、コットンやティッシュの摩擦による刺激で、肌が乾燥したり湿疹ができたりすることがあります。

肌に合わない化粧品を気づかずに使い続けて、シミをつくってしまった人もいます。

また、昨今のマッサージブームに乗り、強いマッサージでかえってシミやシワを増やしている人もいます。

慢性的な炎症が肌をめて毛化を促進

こうした「こする」「たたく」「引っぱる」などの物理的刺激や「合わない化粧品」などのダメージはすべて、肌に炎症を起こします

日常的にこのような間違ったケアを行っている人は、肌の上に慢性的な炎症を起こしていることになります。

炎症によって活性酸素が発生し、それがつねに肌を傷つけ老化を早めてしまうのです。

この慢性炎症は、肌老化の大きな原因のひとつとして、近年皮膚科の世界で注目されています。

間違ったお手入れで、肌は炎症を起こしていませんか。

日々のお手入れを見直して、慢性炎症による老化から肌を守りましょう。

血行が悪くなると、皮膚に酸素・栄養が届きにくい

肌をすこやかに育むためには、酸素や栄養素が必要です。

それらを肌の細胞に届けているのは、肌の内側に網目のように張りめぐらされた血管です。

心臓から送り出された血液を運ぶ血管は、末端に行くにつれしだいに細くなり、最終的に細いも毛細血管になります。

その細さはなんと直径約0.01mm。

髪の毛の5分の1ほどしかないのです。

しかし、この毛細血管がきわめて重要な役割をはたしています。

その役割のひとつは、肌の細胞のすみずみまで酸素と栄養を送ること。

そしてもうひとつは、不要になった二酸化炭素と老廃物を回収することです。

この代謝がスムーズに行われることで、健康な肌が維持されています。

ところが、加齢とともに血行は悪くなります。

すると、肌の細胞に酸素や栄養が行き届きにくくなるうえ、老廃物がたまってしまいます。

その結果、肌老化が進み、くすみや乾燥が起こりやすくなります。

加齢で血行が悪くなると肌の衰えが促進される

老化とともに血管が硬くもろくなり、血行が悪くなります。

これは血管もコラーゲンなどのたんぱく質でできており、それが弾力を失うため。

また、加齢で筋力が減ることも血行不良の原因になります。

筋肉が動いて収縮するときに血液がめぐるからです。

前述したように、血行が悪くなると、肌に充分な酸素と栄養が届きにくくなります。

そのため、ターンオーバーが阻害され、またコラーゲンがつくられる量も減り、結果として肌老化が加速されます。

血行不良を起こす原因として加齢のほかに運動不足、喫煙、生活の不規則、冷え(体を冷やすことや冷たいものの飲食)があります。

これらに気をつけ血行を維持することが、肌にも体にも大切です。