肌がもっている、3つのうるおい美肌成分

健康な肌の角質層には、約20%の水分が含まれています。

肌が健全な状態であれば外界とたえず接しながらも、一定の水分量を保つことができるのですから角質層の水分保持力は奇跡的といってもいいかもしれません。

ただし、冬など極端に乾燥する時期、たとえば空気中の湿度が50%以下になると、角質の水分はどうしても奪われやすくなります。

肌がカサつく、つっぱるなどの自覚症状が現れてきたときには、角質層の水分量が10%以下になっていることもあります。

また、洗顔やクレンジングによって皮脂を失ったときも、角質層の水分が蒸発しやすくなります。

角質層の20%を下回った状態、つまり、適切な水分を保持できなくなった状態を乾燥肌といいます。

そうした皮脂が助けを必要としているときに役立つのが「保湿ケア」なのです。

健全な状態ならば、肌の水分量は20%程度に保たれるとお話しましたが、ではお肌はどうやって、そのうるおいを保持しているのでしょうか。

それは次の3つのうるおい成分のおかげです。

肌の3つのうるおい成分

1.天然の保湿クリーム(肌表面)

皮指と汗から生まれた天然の保湿クリームが「皮脂膜」となり、肌表面をおおいます。

肌表面からの過剰な水分の蒸散を防ぎ、うるおいを保ちます。

皮脂の主な成分は卜リグリセライド、脂肪酸スクワラン、コレステロールなどです。

2.天然保湿因子(角質細胞内)

角質細胞内には、うるおいを保つ「天然保湿因子(NMF)」という成分が存在しています。

NMFはアミノ酸、尿素などの水溶性の成分で、しなやかで強い角質層をつくる役割をはたしています。

NMFを角質層に供給するはたらきをしているのがフィラクリンというたんぱく質です

3.細胞間指質(角質細胞問)

角質細胞と角質細胞のすきまは、細胞間指質で満たされています。

細胞間指質の主な成分がセラミドです。

セラミドは特有のラメラ構造の中に水分をはさみ込んで強力にキープし、水分の蒸散を防ぐ、頑丈なバリアとしての機能を発揮して、うるおいを保つはたらきがあります。

たとえ外気の湿度が低くても、うるおいが維持されるのはセラミドが高い保水力を発揮しているからです。

でも、年齢を重ねるにつれて、肌はセラミドをつくる力が弱っていきます。

やりすぎ保湿は肌をゴワゴワにする

年齢を重ねた肌は、だんだんと透明感が失われ、厚ぼったくゴワゴワな質感になってくることがあります。

これは表皮細胞が少しずつ入れ替わっていくターンオーバーが遅れているシグナルです。

「垢抜けない」とはよくいったもので、まさに古い皮が抜けきらない状態です。

ターンオーバーがあるおかげで、肌は表皮に傷がついたり、乾燥したり、日焼けしてしまったとしても、次に生まれる新しい細胞と入れ替わり、なめらかで健康な肌が取り戻せます。

ところが、年をとると、このターンオーバーのスピードが落ちてきます。

年齢を重ねると、子どものころに比べて傷の治りが遅くなるのは、ひとつにはそのためです。

さらには、肌のくすみやゴワつき、小ジワなど美容上の悩みの原因にもなります。

年齢を重ねるほど肌の透明感が失われ、くすみやすくなるのは、ターンオーバーと深い関係があるのです。

ターンオーバーの周期は、年齢や身体の部位、皮膚のトラブルなどによって異なりますが、おおむね10代では20日、40代では55日、55代では75日ほど、平均すると45日くらいといわれています。

ターンオーバーのサイクルがゆっくりの肌は、はがれ落ちるべき角質細胞が皮膚表面に停滞しやすくなります。

角質層が肥厚し、その下の表皮はむしろ薄くなった状態です。

これは、肌のみずみずしさやなめらかさがなくなってしまっている状態なのです。

そこにうるおいを与えようと過度の保湿ケアをしてしまうと、不要な角質がはがれ落ちにくくなり、かえってゴワゴワした重たい肌になります。

かといって、乾燥したまま保湿せずにいれば、乾燥から皮膚内部を守るため、ますます角質細胞は積み重なり、角質屑の厚みを増してしまいます。

年齢肌ほど、バランスのよい保湿が大切です。

そこでわたしが推奨したいのは、30代を超えたら、年齢とともに停滞しがちな角質を取り去るピーリングケアと、年齢とともに失われる角質の保湿力を上げる保湿ケアです。